

「元請からの買いたたき、泣き寝入りするしかないのか……」
そんな悩みを抱える建設業者は少なくありません。しかし、建設業法第19条の6には、不当な要求を行う発注者に対して、国土交通大臣や知事が正式に「勧告」を行う強力なルールが定められています。
本記事では、下請業者を守るためのこの制度の仕組みと、実はあまり知られていない「金額のルール」について徹底解説します。
行政(国交大臣や知事)が発注者に介入できるのは、主に以下の2つの違反があった場合です。
建設業法第19条の6を詳しく読み解くと、発注者が誰かによって「勧告(行政による是正指導)」ができる条件が変わります。
発注者が元請業者などの事業者である場合、請負代金の額に関わらず、大臣や知事は「必要な勧告」をすることができます。
つまり、数十万円の小規模工事であっても、悪質な買いたたきがあれば行政は正式に是正を求めることができるのです。
発注者が事業者ではない(個人施主など)場合のみ、500万円以上の契約において勧告の対象となります。さらに、この勧告に従わない場合は、その旨が「公表」される制度になっています(同条第3項)。
| 発注者の属性 | 行政による「勧告」の条件 |
|---|---|
| 元請業者など(事業者) | 制限なし(1円〜) |
| 個人施主など(非事業者) | 500万円以上の契約 |
「少額の工事だから役所は相手にしてくれない」というのは大きな誤解です。相手がビジネスとして発注している業者であれば、金額の多寡に関わらず、行政は報告を求め(第4項)、改善を促す「勧告」を行う権限を持っています。
建設業法第19条の6は、立場の弱い建設業者を守るための大切なルールです。
たとえ「公表」に至らないケースであっても、行政から正式な「勧告」が入ることは、極めて大きなプレッシャーとなります。
不当な要求に立ち向かうための正確な知識こそが、会社を守る武器になります。
当ブログの記事は、行政書士試験合格者としての学習・研究の一環として作成したものです。現時点では行政書士登録前の立場であり、専門家としての助言や業務提供を目的とした内容ではありません。最新の法改正や個別事情については、必ず行政庁や行政書士等の専門家へご確認ください。