
建設業の流動資産とは?建設業における貸借対照表について
建設業許可における貸借対照表に基づく「流動資産」の各勘定科目について。一般会計の決算書をそのまま提出することはできず建設業法で規定されている貸借対照表における資産の部について解説。

建設業の貸借対照表「流動資産」とは?勘定科目の法的定義と実務の注意点
⚠️ 投資・固定への振替: 当初からの履行期・満期が1年を超える定期預金などは、流動資産ではなく固定資産の「投資その他の資産」に記載しなければなりません。
⚠️ 投資・固定への振替: 取引先の倒産等により生じた破産債権・更生債権等で、決算期後1年以内に弁済を受けられないことが明らかなものは「投資その他の資産」へ記載します。
⚠️ 投資・固定への振替: 手形と同様、破産債権や更生債権等で1年以内に弁済を受けられないものは「投資その他の資産」に記載します。
⚠️ 投資・固定への振替: 利息の受取を目的として満期まで所有する意図をもって1年を超えて保有する有価証券や、他社との業務提携・株式の相互持合い等を目的として保有する有価証券は、固定資産の「投資その他の資産」に記載することになります。
新収益認識基準(工事進行基準)や部分完成基準(出来高基準)を採用している場合は、当期の売上に計上した部分以外の残りの工事費をここに記載します。建設業会計において、工事原価は発生した段階で費用とするのではなく、その工事分が売上に計上されるまで未成工事支出金として経理処理し、売上が確定した時に完成工事原価に振り替えます。
⚠️ 投資・固定への振替: 営業外取引以外の取引によって生じたものについては、当初の履行期が1年を超え、または超えると認められたものは固定資産の「投資その他の資産」に記載します。
⚠️ 建設業財務諸表における独自の表示・振替ルール
当座預金口座で一時的にマイナス(当座借越)が発生している場合、現金預金の項目にマイナス金額のまま記載してはいけません。建設業の規則上、このマイナス分は流動資産から除外し、流動負債の「短期借入金」へ振り替えて計上する必要があります。
一般的な会計ソフトでは、貸倒引当金が「負債の部(流動負債)」に自動表示されるケースが多々あります。しかし、建設業許可の財務諸表では、流動資産に属する各債権に対する貸倒見込み額は、流動負債から削除し、流動資産に「-(マイナス値)」として表記・振替を行わなければなりません。
間違えやすい決算項目 |
建設業財務諸表における正しい表示ルール |
|---|---|
当座借越 (預金のマイナス残高) |
現金預金の科目にマイナスを直接書き込むのはNG。流動負債の「短期借入金」へ全額組み替えて計上する。 |
貸倒引当金 (流動資産債権用) |
流動負債の部に載せるのはNG。流動負債から削除し、流動資産の末尾に「マイナス(-)表示」として資産総額から直接控除する形に振り返る。 |
流動資産の正しい集計と分類は、会社の短期的な支払い能力を示す「流動比率(流動資産 ÷ 流動負債)」の数値を適正に保ち、経審の経営状況分析(Y評点)や特定建設業許可の財務審査をクリアするための強固な土台となります。
📋 自社の流動資産を適正に配置するためのチェックポイント
| 1年基準の確認 | 定期預金や貸付金、破産債権の中に、満期や履行期が決算期後1年を超える「固定資産(投資等)」に振り替えるべきものが混ざっていないか? |
| 建設業専用科目 | 未成工事支出金や完成工事未収入金など、兼業事業の売掛金や通常の未入金と明確に区別して集計できているか? |
※留意事項
当ブログの記事は、行政書士試験合格者としての学習・研究の一環として作成したものです。現時点では行政書士登録前の立場であり、専門家としての助言や業務提供を目的とした内容ではありません。最新の法改正や個別事情については、必ず行政庁や専門家へご確認ください。
